近藤未来
11月28日日曜日、つくばマラソンで人生初のフルマラソンを走ってきました。そして無事完走することができました!
初めての距離で未知の世界ではありましたが、なんとなく「走りきれるだろう」というような妙な自信がありました。というのも、9月の合宿では「M坂」を走りきりましたし、つくばの2週間前には高尾・陣馬トレーニングにも参加して「高尾山を走りきれたんだから、フルの完走は間違いない」と教義さんや柏さんに言っていただいていたからです。なので、初めてにもかかわらず「4時間をきりたい!」という大きな目標を掲げてスタートしました。
もちろん、そう簡単にはいきませんでした。「フルマラソンはエネルギーが足りなくなるから」と、前日から当日の朝まで、いつもよりだいぶ多くご飯を食べていたのですが、思ったより食べ過ぎてしまい腹痛に…前半15キロくらい、おなかが重く感じながら走っていました。
それに伴ってトイレにも寄る羽目になってしまい、5分ほどロス。前半の7キロ地点でのロスだったので、後半に巻き返すことはできましたが、のちのちこれが「痛い5分」だったことに気づきます…。
そんな辛い前半となってしまいましたが、15キロを過ぎるころにようやく自分らしい走りができてきて、楽しく走れるようになってきました。長尾君、高志さんを発見して声をかけると返事がもらえて、それだけで「みんな頑張っているから自分もまだまだ頑張ろう」と、歩調が軽くなりました。20キロの手前ではがんちゃんも自転車で応援に来てくれて、「給水をしっかりとって」とアドバイス。天気がよく暑かったので水をしっかり飲みながら走りました。香子さんにはハイタッチで元気をもらいました。
足が重くなってきたのは、やはり30〜35キロを過ぎてきたころ。ペースも呼吸も今までと変わらないのにもかかわらず、一歩一歩が重たく、ずしっと響くような感覚になってきます。それでも、絶対に心に決めていたのは「止まらないこと」「緩めないこと」。一度でも止まったりスピードを緩めたら、それ以上足が動かなくなってしまうとわかっていたので、そのままのスピードで腕を必死に振って、走っていました。
周りを走る人がどんどん歩き始め、ペースがゆっくりになっていく中をすいすい進むのは快感さえ感じるほどで(実際は、「すいすい」と言えるほど軽い気持ちじゃなかったのですが)、とにかく前へ前へと、気合いと根性で進んでいきました。
35キロくらいのところで、ある男性を追い抜かしました。するとその男性が「速いですね」と声をかけてくださり、サングラスを取って「柏です」と挨拶されました。
そう、この方、当日の朝や打ち上げでお世話になった、柏さんの弟さん(秀雄さん)だったのです!わたしの着ているすずらんTシャツを見て、声をかけてくださったそうです。
ところがわたしは、話せる余裕はあっても頭で考える余裕のない状況。この男性が朝お会いした弟さんと同一人物であることにまったく気づかず、「柏さんと同じ苗字だなんて、なんて偶然なんだろう!」と思って「わたしのクラブの会長も柏さんって言うんですよ!」なんて的外れな返事をしてしまいました。後から考えたら恥ずかしくて、笑ってしまったお話です…。
とはいえ、「柏さん」のおかげで勇気付けられたわたしは、いよいよゴールがある筑波大学へ突入。残り5キロに迫ります。
この5キロは本当に「辛い」と思いながら走っていました。でも残りあとわずかで完走できると思うと嬉しくて涙が出そうになって、何度もこらえていました。悦子さんが大きく手を振りながら応援してくれるのを見た瞬間も、がんちゃんが再び40キロ付近で「この坂を越えたら下るだけだから!」といってくれた瞬間も、長尾君がゴールの手前で声をかけてくれたときも、一回一回嬉しくて、泣きそうになるのをこらえていました。
そして…4時間10分33秒で無事にゴール。解放感と安心感と達成感がこみ上げてきて、「お疲れ」と声をかけてくれた長尾君を見た瞬間、本当に泣いてしまいました。
「あれだけ辛かったけど、私は本当に完走できたんだ」という嬉しい気持ちと、たくさんの人に応援してもらったことによる喜びとで、いろんな思いが浮かんできて、感極まってしまったようです。
結果はネットタイムで4時間5分27秒。つまり、トイレでロスしてしまった5分がなければ、4時間を切れた可能性もありました。悔しい気持ちもありますが…フルを走ったあとは想像していた以上の感動を体験することができて、タイムに関係なくとても満足しています。
あれだけ辛いと思いましたが、次は絶対サブフォー達成!と、今は走る意欲が満々です。
最後ですが、初めてフルマラソンを走るに当たって、柏さんをはじめ、応援してくださったみなさま、ありがとうございました。10キロや20キロを走るのとは違って、長い道のりを走ることは、支えてくれる人の存在があってこそできるものではないかと、走ってみて初めて気付きました。そういう人たちがいるからこそ、完走できたときに感動できるものだと思いました。
11月28日、とても深い思い出ができた1日ですが、ここで改めて次の目標を宣言させていただきます。
「次は絶対サブフォー!!」